せっかくかわいいデュビアの為に用意した餌なのに食べてくれない時って心配になりますよね。
それが以前にはむしゃむしゃと食べてくれていたものだとなおさらです。
どうしたらちゃんと食べてくれるようになるのか?
そもそもなんで餌がそこにあるのに食べないのか?
不思議です‥。
ちょっと詳しく知りたいと思って調べました。
※参考記事はこの記事の最下部にまとめています。どれも面白かったです。
昆虫は(デュビアも)選んで食べ物を食べている
森の中にいる草食昆虫を例にあげると、見渡せば辺り一面に食べられる植物があるのにもかかわらず、四六時中食べてはいるわけではません。
むしろどちらかというと食べていない時間の方が多いんだそうです。
また特定の植物を食べる昆虫は対象の植物を選んで食べるか食べないかを決めていることになります。
それは「何を」「いつ」「どのくらい」食べるかという事を昆虫自身がコントロールしていることを指します。
考えてみれば当たり前ですが、そうでないと昆虫にとって毒になる植物を食べてしまったり、食べ過ぎてお腹が破裂してしまいますよね。
お腹が空いたら食べるという訳ではなく、明確に食べる・食べないを選択する能力があるというのはとても興味深い話です。
だとしたら一体何をきっかけに食べる・食べないを決めているんでしょうか。
デュビアがエサをなかなか食べないという悩みにも通じる部分があると思います。
食べる(摂食行動をとる)理由
昆虫の場合食物を食べる(摂食行動)には2つの要因があるとされています。
なにが摂食行動を引き起こす理由になるのかという話です。
栄養要求性
体内で不足した栄養を補う為に摂食行動をとるという事。
通常の活動によって消費された栄養分を補う側面もあれば、特定の場面で必要栄養素を補おうとすることもあります。
脂質を意図的に減らされた昆虫は脂質を好んで摂食するようになりますし、交尾後のメスは産卵や卵成熟に必要な栄養素を積極的にとるようになるそうです。
長期間栄養が確保できない状況に陥った場合、種によっては共食いに発展します。
絶食に限らず「偏食」の場合にも、必要栄養素を補う為の共食いは起こりえるということですね。
どんな栄養が足りないかについては、体液の成分(濃度)を受けて様々な器官が複雑なメカニズムによって統合的に判断されているということらしいです。(理解しきれなかった)
容量依存性
外骨格であるために体を支持する為には腸内に内容物を入れておく必要があるという事。
これについては説明が出来るほどの理解が出来なかったのですが、イメージとしては人って皮膚と骨で体を支えているじゃないですか、外が和らかで内が固い構造ですよね。
でも昆虫は外骨格で外が固くてうちが柔い構造なので内臓とかをうまく収めようと思ったら内側からのハリが無いと体内の柔らかい組織を支持しずらいということなんじゃないかと思います。
※間違ってたら教えて下さい。
食べれるものがるから食べるのではなくて、食べる必要があるから食べているということなんですね。
摂食行動に至るまでの流れは「触覚で感知する」→「軽く噛んでみる」→「本格的に食べる」という順番らしく、触覚で匂い(や味)を感知するのがスタートになるのは草食昆虫に共通する典型的な行動なんだそうです。
ちょっと回りくどいような印象も受けましたらが、ちゃんと食べられるかそして必要がどうかを判断してから食べるという行動に野生の厳しさを感じますね。
害虫であるチャバネゴキブリを駆除する為に毒餌にはゴキブリを誘引する為の甘い成分が使っているわけですが、この甘い成分によって摂食行動を誘発されない(忌避反応をしめす)個体もいるそうです。
好き嫌いというか遺伝?結果的に生き残った個体が遺伝子を残して甘い成分に忌避性を持つ個体群が発生し、毒餌が効果的ではなくなるということが起こると。
そう考えると好き嫌いが色々と別れている種の方が絶滅しなそうな気がします。
昆虫の摂食行動については明らかになっていない部分もありまだまだ研究が必要らしいです。
デュビアがエサを食べない要因について
食べる必要がない
デュビア的には
「質・量ともに十分な食事がとれているので食べる必要が無いけど、食べたくなったら食べるよ」
という気持ち(昆虫的メカニズム)と予測。
栄養面で求めるものと違う
デュビア的には
「いや、食べたい気持ちはあるんだけど今それじゃないんだわ。
すまんな。
けどあれやでバリエーションにも気を配らなあかんで」
という気持ち(昆虫的メカニズム)と予測。
食べる以上に大切な行動をとっている
デュビア的には
「見られていると喰いにくいんだわ。食べるのにもシチュエーションゆうものがあるで」
「明るいうちは自分もの食わないんでお構いなく」
「寒くてそれどころじゃないんだけど、気温を考えなはれや」
「なんか仲間のフェロモン的に喰ってる場合じゃないんだわ」
という気持ち(昆虫的メカニズム)と予測
その他、接触行動を妨げている何かがある
デュビア的には
「もう年よりだからよう喰わんのよ」
「なんかそれ食べたら不味いきがするねんけど」
「体調わるいわー」
「なんか壁めっちゃ上りたい」
「エサ気付かんかったわー濡らして―なー」
「これから赤ちゃん生むねんけど」
「あかん、めっちゃ殻やぶりたい」
という気持ち(昆虫的メカニズム)と予測。
まとめ:デュビアだって食べたいものを食べたい量食べたい
いずれにしろ、デュビアの健やかな生活の為には、複数種類の食べ物を与えた方が良いということですね
。
そうなるとやっぱり単一の食べ物をずっと与えるのって持続的な飼育にはネガティブな気がします。
色んな飼育者の方が色々と混ぜてオリジナルの餌レシピを開発されていますが、まずはそれを真似してみたりいつもと違う食べ物を与えたりするのが餌を食べないという悩みに対しての特効薬かなと思いました。
参考記事
出典:東京大学大学院新領域創生化学研究科HPの記事より/永田 晋治准教授
昆虫の接触行動の調節機構とペプチドホルモン|永田晋治・師岡信克
出典:J-STAGE(科学技術振興機構)HPより
出典:東北大学大学院農学研究科・農学部生物制御機能学分野HP
クワだけを食べるカイコの食性を実現する「味覚の2段階認証システム」を発見
出典:玉川大学HP
出典:味覚感覚ニューロンの感受性の変異がゴキブリに毒餌を忌避させる
勝又綾子・Coby Schal(米国North Carolina State大学Department of Entomology)
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